
【経済報道】 令和五年七月二十六日にビズリーチ(東京都渋谷区、代取:酒井哲也)は、転職に関するアンケートを実施して結果を発表した。
同社が運営する転職サイト「ビズリーチ」の会員が対象。有効回答数は、七百九十。五月調査。
即戦力人材の六割が、直近一年で転職意欲が向上。特に、転職経験の未経験者の意欲が高まっている事が分かった。
転職等希望者数は、労働力調査(令和四年)/総務省」で九百六十八万人/年平均。転職希望者は増加傾向。今回の調査で、これまで転職に消極的だった層の意識が変化している点が推測される結果となった。
<転職の意識変化>

直近一年での転職に関する意識の変化を聞いた。六割の転職意欲が向上し、三割が「以前から転職を検討していて、現在も意欲は変わらない」と回答。
転職経験の有無でも比較。転職未経験者の内、「以前は転職を検討していなかったが、現在は検討している」と回答した割合が、転職経験者に比べて七.六㌽も高かった。
年代別でも比較。三十代以下の未経験者の二割に対し、四十代以上は三割弱となった。

また、「以前は転職を検討していなかったが、現在は検討している」との回答者に、転職を考えなかった理由を聞いた所、「現職に満足していたから(七割弱)」が最多。「転職に対してネガティブなイメージがあったから(一割強)」や「一社で勤め上げる事が一般的だと思っていたから(一割)」等、一部に転職や従来型の雇用慣行に対する意識の変化があった。
経験者と未経験者の差異

転職の検討理由につき、経験者は「年収を上げたいから」が最多。未経験者は「現職の事業に将来性を感じられなくなったから」が最多。
両者で、特に大きな差が出た回答は以下。
(経験者が高め)現職では経験やスキルを生かせていないから;7.2㌽差
(未経験者が高め)他の産業や業界を経験し、スキルの幅を広げておいた方が良いと考えたから;10.8㌽差
(同)現職でやりたい事ができなくなったから;6.7㌽差
(同)新たな経験やスキルを身に付ける必要があると考えたから;4.6㌽差
経験者は、自身の経験やスキルを生かせる環境を求める等、キャリアアップを目的に転職意欲が高まる。対して未経験者は、従来型の雇用慣行や産業構造の変化を背景に、キャリアを見直す等、現職に対する意識が変化した事が転職を検討する動機となっているもの、同社は推測した。
画像:㈱ビズリーチ