【書籍報道】 令和四年七月十七日時点で『在日通名大全/示現舎』がAmazon「人名辞典」にてベストセラー首位を獲得し続けている。日本初の在日コリア人の通名研究所。
発行は六月六日。同五年六月二十八日時点でもベストセラー首位。
著者は地名・人名研究者の宮本洋一(庚申)。「氷河期世代・後期」。「立命大」文学部 地理学科卒業後、全都道府県立「図書館」と各地の図書館を巡り、日本人の名字(姓氏)を中心に研究。地理・地誌に関する文献だけでなく、新聞・電話帳・官報等のデータを利用した緻密な調査を行う。
本大全では、通名を九千六百七十二名を収録した。通名とは実名・本名以外の名称。旧姓使用や外国籍の者が日本国内で使用する場合等。
<気の遠くなる様なDBづくり>
昭和二十七年~平成七年の「官報」帰化記録を精査。本大全では韓国と北朝鮮を分けず、「コリア人(朝鮮人)」とす。戦後の昭和二十七年から朝鮮人の“帰化”が始まった。帰化とは自国籍を廃し、多国籍を得る事。戦中までは内政侵犯を避ける為、公的に帰化させてなかった。同年は「サンフランシスコ講和条約」の発行年。推して知るべし。
併しながら著者に、その様な政治的意図は皆無である。ただDBとしてデータを淡々と扱っている。特徴は付録だ。本大全の内、五割以上が付録。DB足る証左や「大韓民国の姓ランキング」「創氏改名」等を付した。
帰化人の推計は本大全によると、十九万人前後。同期間の通名ランクの首位は「山本」であるが、山本=朝鮮人とはしてない。山本の帰化人は五千二百九十四人で、国内の「山本」の推定人数は十万人を超える。詰まりは「山本」の内、〇.五㌫が帰化人≒朝鮮人となる。
朝鮮人を知る
現在の日本人は隣国であるにも関わらず、朝鮮人や支那(中国)人の事をあまり知らない。韓国人も中国人も戦後百年未満の名称であり、それ以前の日本史における表現は圧倒的に朝鮮人と支那人。
隣人を愛したり、罵ったりする前に礼儀として隣人を知る事に努めるのが先ではないだろうか。国名は変われども日本に匹敵する文明・文化が朝鮮と支那にはある。ただ、両地域は易姓革命等で前文明・文化を破壊しつくす嫌いがある(グレートリセット志向)。例えば、韓国の政権交代時に前統領の逮捕等。
今回は朝鮮人であるが、支那人の事も一部触れている。何故に、その通名に至ったのか等、隣人を知る一助になるだろう。エリートが書棚に置いておくべき一冊だ。著者も「通名を多く知って、在日との関係改善に役立てて欲しいと考えています。」と言う。
特に若者・若手は、印象に翻弄される前に本大全を知られたい。
画像:示現舎合同会社