
【政治・経済報道】 令和五年六月二十一日に衆議院にて国民・鈴木敦(戊辰)衆議へ取材敢行。
令和三年十月に行われた第四十九回『衆院選』にて比例初当選。衆議に成り、初の個別取材に快く応じた。現職の国会議員の中で若者・ゆとり世代は全四名。内、一人。
鈴木衆議は、現在の賃金が上がらない原因を、昭和六十年『プラザ合意/G5財務相・中銀総裁会議』が発端だと言う。
<竹下登>
プラザ合意とは、協調介入によるドル安と対米「貿易黒字」の削減での合意。
その名は、会場となった米NYのプラザホテルに因む。出席者は、西独のゲルハルト・シュトルテンベルク財務相、仏のピエール・ベレゴヴォワ経済財政相、米のジェイムズ・ベイカー財務長官、英のナイジェル・ローソン蔵相、そして日本の竹下登(甲子)蔵相。
後の竹下内閣において、『消費税(三㌫)』を導入した。
以後の世界経済に影響を及ぼした歴史的な合意だったが、その内容は事前に各国の「実務者間協議」において決められており、この会議自体は僅か二十分程で合意に至る形式的なものだった。
外交で解決できる

日本は、このプラザ合意から外交を失敗し続け、二十~三十年間の賃上げができなかった。一番最初の出発点。
衆院「外務委」の鈴木衆議は、「米国や欧米諸国との協調路線の為に、日本の金融政策を大幅に転換した事で、企業がその分のバッファをですね、賃上げコストとか人件費を引下げる事で国際競争力を保ってきた。これが、日本が今まで陥ってきた最大の原因。」と指摘した。
「外交が、もし元に戻れば、賃上げにも必ず繋がってきます。物価高騰とか電気代。全部、外国からの輸入が高くなった事が原因(コストプッシュ型インフレ)ですから、外交で解決できる事が多い。これに取組んでいきたいと思っています。」と、過去の日本の歴史を省みて、これから外交を整えていく。
非正規の正規化

また、岸田文雄(丁酉)総理の『施政方針演説』にも非正規の正規化が入っていたと鈴木衆議は言う。「正しく、正規で雇用する為の仕組みを、これから作るという事を言って頂いたので。これで非正規雇用が少しずつ待遇改善されていきますから、我々の非正規雇用の仲間達を、これで守る事ができたと思っています。」と、非正規の待遇改善の兆しに笑みを浮かべた。
鈴木衆議は、月給十四万の非正規を十年間も勤務した経験を有す。
「非正規雇用の方々って社会的に仕事が安定しないで、賃金も低い事で未婚率が高いんですよ。男性で言うと、五十歳まで未婚の方っていうのは、二割とか三割とか、そういう水準に日本はなってます。非正規雇用の方々が正規でちゃんと仕事ができて、給料が上がる様になっていけば、当然、結婚率が上がって少子化対策にもなるんですよ。」と、賃金が上がる事で日本の少子化問題対策にもなると言う。
「そういう観点で、やっぱり非正規雇用に、私はその目線から訴えてずっと続けて参ります。」と、前向きな姿勢を見せた。
撮影記事:岡本早百合
画像:【1985年】潮流(昭和60年)▷プラザ合意(米・英・独・仏・日)/ジャパンアーイアウブズ、非正規雇用者はどれくらい増えている?/生命保険文化センター